■本体着工「来年度も不透明」潮谷知事 利水と切り離せず
 潮谷義子知事は三日の定例会見で、川辺川ダムの本体着工について、国敗訴を
受けた新たな利水計画の策定や球磨川の漁業権をめぐる県収用委員会の審理など
を踏まえ、「来年度中でも非常に不透明な状況にある」と述べ、来年度中の本体
着工は厳しいとの認識を示した。
 潮谷知事は同ダム事業の現状認識として(1)国が県収用委から求められてい
るダム事業に対する今後の対応方針(2)新利水計画の行方の「いずれも、今後
どうなっていくのか、今の時点では見えない」と説明。
 住民討論集会で論議が続いている治水対策と、国敗訴が確定した川辺川ダムか
ら水を引く利水事業を挙げて、「多目的ダムの四つの目的のうち、二つの目的が
論議にさらされ、(今後の行方が)見えがたい状況になっている」と述べた。
(熊本日々新聞7/4)