浜岡原発の配管破断、水素爆発と断定

中部電力浜岡原子力発電所1号機(静岡県浜岡町)の緊急炉心冷却装置(ECCS)系配管が破断した事故で、
中電は13日、配管に水素の燃焼を示す変形が確認されたことから、破断原因を水素爆発と断定する報告書をまとめ、
経済産業省原子力安全・保安院に報告する。今後は、水素を燃焼させた発火源の特定などに調査の焦点が移る。
中電などによると、破断が起きていない直管部分にも、内部で水素ガスが爆発的に燃焼したことを示す特徴的な変形が確認された。
この直管は破断部の下の部分で、コップのように上部にいくほど膨張する変形があった。
水素濃度が低い下部では変形が小さく、水素濃度が高い上部ほど膨らんでおり、水素が連続的に燃焼したことを示している。
原因説としては、水が水蒸気と反応して衝撃を加える「ウオーターハンマー(水撃)現象」の可能性も残っていたが、
同現象ではこの変形は起こらないという。
また、同じ構造を持つ1号機と2号機の配管内の残留物を分析した結果、通常よりも高い濃度の水素ガスが検出され、
水素爆発説が裏付けられたという。(読売新聞)