田中芳樹の軍事批判ってホント?
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0001名無しさん@1周年
NGNG創竜伝3巻P127より
…やがて続が水池二尉を詰問する声が聴こえてきた。何と、車内に水がはいってきたらしいのである。
「この戦車は水陸両用のはずでしょう。何だって浸
水なんかするんです!?」
「いや、こいつはまいったな」
水池二尉の声は明るかったが、いささかやけっぱちにも聴こえた。
「どうも河底に石でもあったらしいな。それも大きくてとがったやつが。でもって、腹を突き破られたんだ」
「石……?」
さすがに続もあきれた。石で腹部を突き破られる戦車が存在するとは。そんなに装甲が薄いのでは、地雷を踏んだりしたらもうおしまいではないか。
「何十億円もかけて一両の戦車をつくるんでしょう?いったいどの部分に費用をかけるんですか」
「快適な居住性って部分にさ。エアコンがきいてて涼しかったろ?」
いわれてみれば、そのとおりだった。
「車内にエアコンを設置すると、どうしてもそのスペースの分、装甲が薄くなっちまうんだ。だから地雷なんぞをくらえば一発でアウトさ。こいつは重要な軍事機密だからな、うっかりしゃべったりしたら闇に消されちまうな」
「軍事機密じゃなくて軍需機密だろう」
始は訂正した。ハッチから車内をのぞきこむと、江戸川の水がホースから噴き出るように車内をひたしつつある。続も茉理も、さすがに処置に困りはて、始の顔を見あげて申しあわせたように肩をすくめてみせた。始にもどうしようもない。はやく対岸に着いてもらうしかなかった。
「しかし居住性優先の戦車とはなあ」
さすがに始が慨歎すると、操縦をつづけながら、水池二尉がにやりと笑った。
「まあね、それでけしからんと思うかい、お前さん」
「いや、そうでもない、逆よりずっといい」
乗員の居住性をよくするため、戦車にエアコンをつける、そのために腹部の装甲を薄くする。兵器としては、たしかに本末転倒だが、何となくおかしくて、本気で怒る気になれない。もう一歩、踏みこんで考えれぱ、こんな戦車を発注する自衛隊も、生産する兵器産業のほうも、真剣に戦争などする気はなく、巨額の軍事予算を仲よく分配して共存共栄しているというわけではあるが。
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上記のリンクにあった反論みたいなものも読みましたが、よく分かりませんでした。
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