防衛庁、次期中期防で長距離輸送機導入
 【ハノイ4日=共同】防衛庁は4日、海外で争乱、武力衝突が起きた際の在外邦人救出や国連平和維持活動(PKO)などでの自衛隊の海外派遣を円滑に実施するため、航空自衛隊に航続距離の長い「要員用輸送機」を新たに導入する方針を固めた。ベトナム訪問中の瓦力防衛庁長官が首都ハノイへ向かう機中で同行記者団に表明した。
 防衛庁としては、航続距離1万キロ前後で約200人を運べる中型旅客機クラスの輸送機を3機以上運用したい考えで、次の中期防衛力整備計画(2001-2005年度)に盛り込む。自衛隊は「専守防衛」との兼ね合いから「現在は足の長い航空機はほとんどない」(幹部)だけに、長距離機導入で、自衛隊の海外派遣体制は抜本的に強化される。