陸密第一九五五号/昭和十五年九月陸軍省
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NGNG「支那事変の経験より観たる軍紀振作対策」
(陸密第一九五五号/昭和十五年九月陸軍省)
本册は支那事変の経験に基き軍紀振作上主として軍隊に於て著意すべき事項
を記述せるものにして内容更に推敲の余地あるも教育指導の参考として印刷
に附することとせり
緒言
二、支那事変間に於ける犯罪、非行の特色
支那事変間における犯罪、非違の件数は国軍総兵員数の激増せるに比すれ
ば其の増加率は必ずしも大ならざるも軍紀犯は平時の数倍に達し就中軍紀
上最も忌むべき上官暴行脅迫同侮辱犯激増し、逃亡、掠奪、強姦、賭博等
の悪質犯及経理上の非違行為多発し、幹部の犯罪非行亦少からざることは
其の特色とす而して犯罪の件数は時日の経過と共に漸増の趨勢を示し当興
上官暴行、用兵器上官殺害等の悪質犯発生せるは特に注意を要する所なり
三、前項の外犯罪非行防遏上留意すべき主なる事項左の如し
1 犯罪非行者の大部分は事件惹起当時飲酒を伴いあること
2 悪質の犯罪は招集者特に後備役、予備役の者に多きこと
3 事変地に於ける犯罪非行は敵前の者には比較的少なきに反し警備勤務
者及後方勤務者に多きこと
4 事変地に於ける犯罪非行は戦闘直後及駐軍間に多発し移動間特に戦闘
間は少きこと
5 事変地に於ては住民に対し徒らに優越感に駆られ生起する事犯多きこと
6 内務の実施不確実に起因する事故多きこと
(以下略)
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