近世のナポレオン軍(イギリス、オーストラリアも同様)なら、命令を細かく噛み砕く下士官がいるから、戦闘中でも回頭は可能だよ。
フリードリヒ大王のときは敵前回頭だけでも、パラダイムシフトだったけれど、このシステムがブレークスルーになったようだね。

そうした個々の戦闘集団に対し中央から命令を出すには、やはり伝令を出すしかない訳で、この伝令にも相応のスキルが要求された。
即ち長距離走、馬術、水泳、フェンシング、射撃などの総合的な技術が必要で、これが五輪の【近代五種】競技へと発展している。
そのくらい重視されたし、またリソースを割いて養成されたということで、当時の軍隊はかなりの数の伝令を抱えていた事だろう。

それでも山一つ超えた先などでは、伝達は送れるし、伝達してる間に状況も変わるから、ここは現場指揮官の判断に任せてしまう。
そこで師団制が採用され、軍の基本方針である【ドクトリン】といった概念も生まれてくる訳だ。