グラーフ・ツエッペリンの艦載機数はおよそ50機だったらしいが、
実際には運用して搭載機数を増やす予定だった。(露天係止など)
しかし、性能の方は、>>642の通り空母先進国(日本、アメリカ、イギリス)と
比べるとかなり落ちる。
性能で勝っているのは、速度33.8ノットと防御だけ。
初期の要求は、35ノットだった。
後は、火力がそこそこ、15cm55口径連装8基、10.5cm65口径連装
高角砲6基。軽巡程度ならば独力で排除できたと思われる。
しかし、ケースメート式の15cm55口径連装8基を艦の全周に指向できるよう
4群に分割し、側面に配置した結果、中部船体の42%が砲の搭載スペースに
充当され、格納庫の幅が上下段とも16メートルに縮小し、船体に比して格納庫
面積がすこぶる小さい空母になった。
ビスマルク撃沈の要因が雷撃機からの魚雷攻撃である為、ドイツではひしひし
空母の有効性を認めていたが、やはりヒトラーの海軍軽視、ゲーリングの妨害
から結局は完成しなかった。もし、ヒトラーが完全にレーダー元帥もしくは
後任のデーニッツ元帥に全権を任して、ゲーリングを更迭していたら
完成したと思われる。
余談ではあるが、後年、日本側はドイツからの技術の見返りに空母の技術を
提供していた。