●廣島へ敵新型爆彈ーB29少數機で來襲攻撃●
 大本營發表 昭和二十年八月七日十五時三十分
一.昨八月六日廣島市は敵B29少數機の攻撃により相當の被害を生じたり
二.敵は右攻撃に新型爆彈を使用せるものの如きも詳細目下調査中なり

人道を無視する慘虐な新爆彈

 六日午前八時過ぎ敵B29少數機が広廣島市に侵入、少數の爆彈を投下した、
これにより市内に相當數の家屋の倒壞と共に各所に火災が發生した、敵はこの攻撃に
新型爆彈を使用したもののごとく、この爆彈は落下傘によって降下せられ空中において
破裂したもののごとく、その威力に關しては目下調査中であるが、輕視を許されぬものがある。
 敵はこの新型爆彈の使用によって無コの民衆を殺傷する野蠻な企圖を露骨にしたもの
である、敵がこの非人道なる行爲を敢てする裏には戰爭遂行途上の焦燥を見逃すわけには
いかない、かくのごとき非人道なる殘忍性を敢てした敵は最早再び正義人道を口にするを得ない
筈である。(朝日新聞より抜粋)