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これは宋の邵雍(字は堯夫、諡は康節)の「皇極經世書」に出ている長期時間の
単位を指しているものと想います。
邵雍は程朱の理気性命の学の先駆をなす儒者ですが、彼の学統を辿ると道家の
玄理に行き当たることになり、「皇極經世書」も術数家の言めいています。
五代から宋初の道士に「水滸傳」の冒頭にも登場する陳摶という人がいますが、
彼が著した「太極圖」と「先天圖」のうち前者は周敦頤に後者は邵雍に伝えられ、
特に前者は無極>太極から陰陽五行万物が生成演起する説明に利用され、よく
教科書なんかの図版にも採用されています。
邵雍は「先天圖」を研究し易象と関連させ、未来予知のための一種の数理哲学を
編出しました。その成果の集約された著述が「皇極經世書」というわけです。
彼は物理の消長変化の周期として元會運世という長期の時間単位を考えました。
その構成は次のようなものです。
1元=12會:1會=30運:1運=12世:1世=30年:1年=12月:1月=30日
1元=12會=360運=4320世=129600年=1555200月=46656000日
更に 1日=12時:1時=30分:1分=12秒 現代の時制とはだいぶ異なります。