歴史的にWindows NT とMacOSXのカーネルが似ているのは必然と言える。
昔はUNIXの様な一枚岩カーネルが主流で、同時処理もマルチタスクによる
ものが一般的だったが、リック・ラシッドという人がマイクロカーネル/
マルチスレッドというものを開発し、Mach(マーク)というカーネルを作った。
MachカーネルはMac OSXのご先祖様に当たるNeXT StepというOSで使われた。

一方、このマイクロカーネル/マルチスレッドに強く影響を受けて開発された
OSがWindows NT3.1になる。 特にNT3.51までのNTはほぼ完璧なマイクロ
カーネルシステムで、Win32APIもマイクロカーネル上で動作する1つのサブ
システムに過ぎなかった。(他にPOSIXサブシステムなどもあった)

その後、純粋なマイクロカーネルではパフォーマンスが出ないことが問題に
なり、Win32サブシステムと画面周りがカーネルに一部統合された。これが
NT4.0。

Appleは Jobsの再来により、旧来のOSを捨て(単なるエミュレータに置き換え)
まったく別の構造を持つDarwinカーネル(MachのOpenな後継版)を持つ
Mac OSXに至ったわけだ。

故に、どちらもマルチプロセス処理よりもマルチスレッド処理に重点が置かれ
マルチスレッドを使用したアプリケーションでパフォーマンスが出るように
設計されている。 OSXとNT(Windows Xp)は異母兄弟のようなもの。
互いに模倣し合って、今がある。

ちなみにMachを開発したリック・ラシッドは現在、Microsoft Researchにいる。