386BSDは4.3BSD NET/2からブランチしています。ここが利用者
を躊躇させる1 つの要因になったようにみえます。既に本家
4.3BSD NET/2は4.4BSDへアップするための作業が進んでいまし
た。その後、386BSDはFreeBSDとNetBSDという2つにカーネルが
分岐してしまいます。また本家4.4BSD自体がIntel CPUをサポー
トする予定です。
このような状況でユーザはどれがステーブルなBSDであるかを選択
できるでしょうか。筆者なら386BSD(FreeBSDやNetBSD)を選択
しません。4.4BSDまで待ちます。一方で、今、手元にあるPCでフ
リーのUNIXを使いたいと思ったら? 筆者なら将来のマップが見え
ない386BSDよりもLinuxを選びます。筆者の目からみれば、出発
点で技術的に不利と思われていたLinuxですが、今振り返ると広
がるべくして広がったように見えます。