'69年に、米AT&T Bell Laboratories(以下Bell研)のDennis Ritchie、Ken
Thompsonの2人によって開発および研究が開始されたオペレーティングシ
ステム。当初は、米DEC社(Digital Equipment Corp.)のミニコンであるPDP
-7(後にPDP-11)上にアセンブラ言語で構築された。'70年代に入ってから
、OS自体が、Ritchieによって開発されたC言語を用いて書き直され、また、
Bell研がUNIXを安価にライセンスし始めたため、大学や研究機関を中心に
広く普及していった。'83年からは(AT&TのUNIXとしては初めての)正式な
製品となる「System V」がリリースされ、これが今日の商業ベースで実装さ
れているほとんどのUNIXシステムのベースとなっている。 また、Universi
ty of California at Berkeley(カリフォルニア大学バークレイ校)では、オリ
ジナルUNIXから派生した「BSD版UNIX」が作成され、ここから「csh」や「vi
」などの、今日ポピュラーとなっているコマンドが生まれた。一方、System
V系UNIXでは、'90年に開発がBell研からUNIX System Laboratories(USL
)に移管されたが、そのUSLは'93年に米Novell, Inc.に買収された。のちにN
ovellは、UNIXの商標権をX.Openに譲渡したため、現在「UNIX」という商標
はX/Openによって管理されている。