「ああ、かあさんに会いたいなー」
 岩間はまた、ビールを飲みました。
 ぱあーっとあたりが明るくなり、その光の中で大好きなかあさんがほほえんでいました。
「かあさん、わたしも連れてって。酒が抜けるといなくなるなんて、いやよ。・・・わたし、どこにも行くところがないの」
 岩間はそう言いながら、残っているビールを一本、また一本と、どんどん飲み続けました。
 かあさんは、そっとやさしく岩間を抱きあげてくれました。
「わあーっ、かあさんの体は、とっても暖かい」
 やがて二人は光に包まれて、空高くのぼっていきました。