海上保安官が9歳娘殺害し死亡 母親も首切られ軽いけが

 27日午後9時55分ごろ、愛知県常滑市飛香台、海上保安官の神田貴透さん(43)宅から中学1年の長男(13)が「父親が暴れている。母親がけがをした。妹が死んでいる」と110番した。
病院に運ばれた長女で市立常滑東小3年の瑞希さん(9)の死亡が確認され、母親(41)も首を切られて軽いけがを負った。

 常滑署によると、一家は夫婦と子ども2人の4人暮らし。母親は「午後8時ごろに帰宅すると、1階の和室で娘が倒れていた。夫に『一緒に死んでほしい』と言われ、包丁で切り付けられた」と説明している。

 父親は約2キロ離れた市内のマンションの駐輪場に倒れ、死亡しているのが見つかった。近くに車があり、事件後に逃走、飛び降り自殺をしたとみている。遺書は見つかっていない。

 母親が「夫の金遣いが荒く、家庭内でトラブルがあった」と説明している。血の付いた包丁が自宅で見つかり、瑞希さんの首には絞められたような痕があった。常滑署は、父親が無理心中を図り殺害したとみて、家族や関係者から事情を聴き、経緯を調べる。(共同)