地震の思い出

阪神淡路震災
この時、僕は鈴鹿市の自宅にいた。2階の部屋で、本棚が
数回飛び跳ねる光景を見た。おそらく生まれて初めて経験
する地震、本棚を抑えるため飛び起きた。家族全員無事
だったが、両親の部屋は、家具が倒壊したので、二人が
部屋から出るに難儀した。
半年が経った9月、僕は三ノ宮駅に居た。建物が半壊した
神戸そごうをこの目で直に見た。街の異臭は特に感じなか
ったが、駅が近くなるに伴い、車窓の景色はブルーシート
張りの建物が目立った。ほか目の周りが風船のように膨ら
んだ人、片腕無い人、両足無い人、乗客の大半が負傷者。
負傷も無く五体満足は自分を含めた数人だけ。満員の車中
を見て、これは「幽霊列車」なのか、と考えた。通学先の
近畿大学では、本学学生も被害に遭っており、数人が亡く
なったと報告している。