「グヒッグベベ、グヒッグベベ」

キコキコ、赤い自転車に禿げ上がった頭抜けた歯から異臭を撒き散らし一人の男が帰ってきた、マクレーンだ

「グヒッグベベ、おいババア帰ったど、今日も嫌がらせ上手くいったぜグヒッ」

などと玄関の戸を開けながら話入ってくる、汚いボロ屋に年老いた母と二人暮していた

「ん?ババアおらんのか?グヒッ」
居間の戸を開ける
両手を広げうつ伏せに母が倒れていた、駆け寄るが冷たくなっている
「グヒッグベベ、ババア、ババアアアー」

仏壇の前、母と共に歩んだ嫌がらせの道を思い返しながら呟く

「こんな人生になるはずじゃなかったんだ」

そこには狂人を演じてきたマクレーンの姿はもうなかった
母の死により我に返り、嫌がらせを繰り返し消費してきた人生を悔い、集ストから足を洗ったのだ