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岩上さんは精神的に追い詰められていった日々を振り返る。

 '10年にさかのぼる。

「家にいると外から女の怒鳴り声や扉を叩く音が聞こえてきました」(岩上さん)

 隣家の前で叫んでいたのが北川容疑者だった。周囲の声をかき消す大声は1時間続くこともあったという。

 北川容疑者は隣家の真下に住んでおり、騒音のクレームとみられる罵声を繰り返した。

「隣人は、騒音は身に覚えがないと悩んでいました」(同)

 '12年2月、岩上さん自身にも嫌がらせが及んだ。

「突然、北川容疑者がだんなさんと一緒にうちに怒鳴り込んできたんです」 

 ドンドン、と玄関をこぶしで強く叩く大きな音に驚いてドアを開けると、北川容疑者は「ふざけたまねすんな!」などと頭ごなしに怒鳴りだした。

「私の勤め先や妻の出身地など個人情報を叫ばれて……。初めて顔を合わせた人がなんでそんなことを知ってるのかわからなくて怖かった」(同)

 とっさの自衛策でカメラを向け動画モードにすると「怖い!」「助けてー!」と言いながら立ち去ったという。

3世帯が引っ越していった

 恨まれる覚えはなかったが、その直前に「マンションにうるさい人がいる」とネット掲示板に投稿があり、それを「岩上さんの仕業」と決めつける怪文書が複数世帯にまかれていた。

「全くの事実無根です!」(同)

 動画撮影後から北川容疑者の嫌がらせは本格化する。

 顔を合わせるたびに「犯罪者!」「盗撮魔」「おっさん! 謝れ!」と大声で叫んだり、自宅のポストには10数枚にもなる誹謗中傷の手紙が投函された。ほかの階の住人宅にも「(岩上さんに)盗撮された」とするビラを放り込むなどエスカレートしていった。

「外に出るとき、家に入るとき、どこでばったり会うかわからないのが本当に怖かった。いつ何をされるか、いつ来るのかわからないので不安で眠れない日々が続きました」

 と岩上さんは声を震わせた。