長年連れ添った仲の良い老夫婦がいて
「片方が先に死んだら、さみしくないように壁に埋めよう」
と言い交わしていた。
しばらくして、爺さんが先に死んだ。
婆さんは悲しみ、約束通り爺さんの死骸を壁に埋めた。
すると、ことある事に壁の中から「京子、京子…」と爺さんの呼ぶ声がする
婆さんはその声に「はいはい、ここにいるよ」と答えていたが。
ある日、どうしても用事で出なくてはいけなくなったので息子の好一に、留守番を頼んだ。
好一が留守番をしていると、壁の中から亡き父明継の声がする

「京子、京子…」
好一は答えた。
「なんだぁ?、かーさんはここにおるて」
最初のうちは答えていた。
けれどしかし、明継の声はなんども何度も呼んでくる。
「京子、京子…」
やがて、好一は耐えきれなくなって叫んだ。
「助けてぇ!集団ストーカーに襲われてまぁぁああす!!!」
すると、壁の中から鬼の形相をした老人が現れ、「京子はどこだあ!」と叫んだ
突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出した明継を映し出す