主婦だが何かさん、波木井さん、いつまでも話題にしてくださってありがとうございます。
同人誌出身の「無名の画家」としては、2ちゃんねるで一気に有名にしていただいた感もあり、光栄至極でございます。
近いうちに、私のイラスト入りで、『オルガン』の翻訳書を出版しますので、それまで、私に関するスレッドを継続していただければ幸いです(笑)

ところで、「うにゃも」さんは私ではありませんよ。
証拠と言っては何ですが、「うにゃも」さん、よかったら、以下の拙詩を解説してみてください。
私が20歳の頃、視た夢をテーマにして創作し、後にイラストを入れて、1981年、「同人誌 VULCAN」に発表した作品です。
1985年の「VULCAN EXTRA EDITION」にも再録しました。
当時、「同人誌」では、こんな詩の作品も発表していたんですよ。今では想像もつかないでしょうけれど(笑)。
中にある「黄金の手袋」という語句は、"or gant" すなわち、サン=ジュストの長編詩『オルガン』を意識しています。

『霊の婚姻』 レクイエム Part1

屹立する塔を取り巻く闇はレトルトの漆黒
予感と悪寒に打ち震え馬を疾駆するとき
かの婚姻の時の訪れを告げる鐘の音が
耳の奥で鳴り響く
「来たれよ」
金銀の薔薇に縁取られた
王と王妃の招待状
闇の中に燦然と輝き出で
鞭振り上げれば
馬の鬣べっとりと腕に絡みつく
それは馬の目から滴る血の涙
見れば手の平紅に染まり
乙女たちの愁嘆
黄金の手袋と化して
生き物のように首に纏いつく
分断された首
瞬間砂嵐起こり
首は舞い上がり闇の中旋回す

―――と眼下にばっくり口を開ける深淵
覗き込めばドウドウと闇流れ
邪念渦巻く底にかちり、と白き首
貌メドゥサの如く髪蛇の如く蠢き
ザワザワザワザワ悪鬼騒めく中に
ヒュウヒュウと口笛の音
ロゴス風にのって轟音 雷鳴―――

落ちる落ちる落ちる落ちる
水の底 地の底 冷涼たる冥府の底に
我 今 白く光る首と対峙して居たり