塩野七生のコンスタンティノープル陥落を読んだ。
全然それまでは意識しなかったけれども、内容が指輪にかぶった。
つまりはこういうことなんだな、と思った。

古い帝国が滅びゆく美しさ、哀しさも、宗教的な暗示も、
キリスト教とイスラム教という互いに理解し得ない信念をもつ敵との戦いも
(ここが指輪だと善と悪として明確に描かれているから差別的といわれるのだろうが)
圧倒的多数でひたすら押し寄せてくるイスラム教徒と、
それに抗う少数の騎士達との関係も
キリスト教者から見たその当時のトルコの攻勢、そのものでしょう。

差別とは言わないまでも、ある程度西洋人的な視点から
描かれているのは間違いないと思う。