フレドリック・ブラウンが今でも読み継がれているらしい。
例えば創元文庫の『天使と宇宙船』(小西宏訳)は、まだ
むかしの表紙のままで改訂もされずに売られているようだ。

このスレでは、>>36 さんが、ブラウンの『発狂した宇宙』と
『火星人ゴーホーム』の長編2作品を挙げているし、
>>169 さんが『スポンサーから一言』を推している。
で、個人的には、SFに限って言うと、この『天使と宇宙船』
こそが、21世紀にも読み継がれるべき代表作というわけ。

理由は、何といっても収録作の粒が揃っていること。
その中でもイチ押しは「ウァヴェリ地球を征服す」だ。
この、なんとも言えぬほのかな郷愁が、読者の懐古趣味
を心地よくくすぐるのである。ノスタルジア自体は、けっして
嫌いではないが、ジャック・フィニイでは甘すぎてちょっと・・・
という大人の読者にお勧めしたい一品。