これだけは抑えておきたい!古典SFスレッド
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0001名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0136山崎 渉
NGNG__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
0137名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG人形都市の中の短編ぜんぶ、宇宙船メビウス号、反在士シリーズ・・・・
新書サイズの仮想戦記ものやアニメっぽいライトSF
ばっかですな、最近は。
0138名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG挿絵がかわったら復刻じゃないような・・・・
同様に文章にも改変がありそうだ
0139名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGわしはハインライナーなんだが。
0140名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG何年も前(10年以上かも)にSFマガジンに載っていた、第二次大戦下の
ロンドンへタイムマシンか何かで未来の人物がやってきて、空襲下に
スパイかと疑われながら、人々と過ごすっていう小説、ご存じの方
おられないでしょうか。図書館で古いものを探してますが、みつからず。
ご教示頂ける方いらっしゃれば、幸いです。長文すみません。
0141名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG現在は「わが愛しき娘たちよ」って短編集に入ってます。
新刊で手に入るかはわかりませんが。
0142140
NGNGありがとうございます!探してみます!
0143名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGそのような方、諦めないで。
ここでは、異性に効果を発揮する香水、合法ドラッグなどがおかれています。
小売価格一万円以上の品が、半額以下の値段で取引されています。
是非ここでゲットして、貴方の気持ちを打ち明けて下さい。
相手の方も、きっとそれを待っていますよ。
↓のURLの頭にhを付けて、コピー、ペーストして下さい。
ttp://www.adultshoping.com/index.cgi?id=1057809839
0144_
NGNG0145名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG小松左京復活の日
星新一 夢魔の標的
筒井康隆
0146名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG古典ということで、80年代頃までとし、
日本人なら、
小松左京 復活の日
星新一 夢魔の標的
筒井康隆 幻想の未来
半村良 石の血脈
モンゴルの残光
山田正紀 弥勒戦争
神聖代
機関車、草原へ
大友克洋 童夢
グリーンレクイエム
狼の紋章
なんてところを、まったく独善的に上げてみる。
なお作者名が抜けてるのは、今思い出せないせいだ。
(<胸張って言うなよ、オレ)
0147ぼるじょあ ◆yBEncckFOU
NGNGピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
0148名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0149名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGウェルズ タイムマシン
ハインラインの夏への扉は押さえておきたいというより
はじめてSF読む人に勧めるってタイプだと思う
0150名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGそのSFが文学という長い歴史の中に丸ごとおさまってしまうのだから
文字芸術の全ての歴史にの中に
SFの古典を探す方が面白いスレッドになりませんか?
懐かしい空想科学小説全集を読んでいた消防の頃
同じ情熱で、西遊記や北欧神話などを読みふけった物だ
0151名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGひょっとしたら山田正紀の「神狩り」なんかも古典にはいるのかなあ?
「夏への扉」はこの前20年ぶりぐらいに読み返して面白いが古いっ!と思ったけどね。
なにしろ、文化女中器だもんねえ。
0152名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGダメ
ガーンズバック以降
0153名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGリラダン、シェリーはもとより(アタリマエッか?)
コナンドイル、ウェルズもだめか?
0154名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGこのタイプ、
もう、アシモフ、小松御大以降ほんまにおらんようになってしまったなあと
古典的該博知識人ダネア
0155名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGこれはもう古典だ!
てのはありれすか?
0156名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGウィルマー・H・シラスの「アトムの子ら」、昔読んだけど、また買っちゃいました。
けっこう感動した覚えが。
今でも色褪せてないかなぁ。ちょっとどきどき…。
0157名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG追悼のつもりで読むべし。
0159名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG文化女中器はネタとして何度も再利用するものだ
0160名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG眉村卓の「幻影の構成」
筒井康隆の「家族八景」
こんなのは、だめでつか…
日本らしいSFだと思うのですが…ヽ(´▽`)/
0161名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG「夜来る」「われはロボット」
「冷たい方程式」
「ヒューストンヒューストン、聞こえるか?」
「にぎやかな未来」
「ボッコちゃん」
0162名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG教科書に載ってたし
後はぁ、アイザックアシモフだっけ?あれ適当に読んでれば良いんじゃないの?
早川の文庫なら表紙もかっこ良いし(今はシラネ-けど)
別枠でトリフィドは読んどいて欲しいなあ
ドリトル先生シリーズもある意味SFだし、読んで損無し。
モモは新しいか?
ベタで、海底二万マイルはありだよねぇ
0163名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG「万華鏡」
0164名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG非Aの世界
0165名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0166名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0167名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGだが、無い。ニューロマンサーが、て言うかギブスンが。
調べてみたら、SF全般でツボを外した品揃えをしている。
もしやと思ったら、案の定ペリー・ローダンはしっかり置いていた。
一体どのような基準で選書しているのか、司書を小一時間問い詰めたいと思った。
0168名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0169名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG「スポンサーから一言」
0170名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGアニメ作品が引っ掛かったよ。
0171名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG非Aでググれ
0172名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGいや>>170は知ってるから言ってるんだろう
0173164=170
NGNGガキのころといえば「ドリトル先生」を読んでから「地球の長い午後」
を読んでイマジネーションに圧倒されたっけ。
0174名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0175名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGSFを読み始めて、それで恐ろしいほどの高打率を残せたと自分では思うから、
オールタイムベストを参考にしてんとあじょじゅおじょあj。
0176修正してコピペ
NGNGよって、98年以降の作品は当然ながらランクインしていない。
なお、このランキングは「新SFハンドブック」にも掲載された。
1 夏への扉 ロバート・R・ハインライン
2 火星年代記 レイ・ブラッドベリ
3 ソラリスの陽のもとに スタニスワフ・レム
4 虎よ、虎よ! アルフレッド・ベスター
4 幼年期の終り アーサー・C・クラーク
6 ハイペリオン ダン・シモンズ
7 <銀河帝国興亡史> アイザック・アシモフ
8 地球の長い午後 ブライアン・W・オールディス
9 星を継ぐ者 ジェイムズ・P・ホーガン
10 アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス
0177修正してコピペ
NGNG11 <ハイペリオン>二部作 ダン・シモンズ
12 アンドロイドは電気羊の夢を見るか? P・K・ディック
13 ブラッド・ミュージック グレッグ・ベア
14 ノーストトリア コードウェイナー・スミス
15 リングワールド ラニイ・ニーヴン
16 月は無慈悲な夜の女王 ロバート・R・ハインライン
17 ニューロマンサー ウィリアム・ギブスン
18 竜の卵 =@ =@ ロバート・bk・フォワード
19 宇宙船ビーグル号 A・E・ヴァン・ヴォクト
20 エンダーのゲーム オースン・スコット・カード
20 楽園の泉 アーサー・C・クラーク
0178修正してコピペ
NGNG22 ユービック フィリップ・K・ディック
23 暗闇のスキャナー フィリップ・K・ディック
23 闇の左手 アーシュラ・K・ル・グィン
25 都市と星 アーサー・C・クラーク
26 エンパイア・スター サミュエル・R・ディレイニー
27 <デューン> フランク・ハーバート
28 結晶世界 J・G・バラード
29 <新しい太陽の書> ジーン・ウルフ
29 カエアンの聖衣 バリントン・J・ベイリー
0179修正してコピペ
NGNG国内版オールタイムベスト全20位。
1 果てしなき流れの果てに 小松左京
2 百億の昼と千億の夜 光瀬龍
3 妖星伝 半村良
4 宝石泥棒 山田正紀
5 星界の紋章 森岡浩之
6 あなたの魂に安らぎあれ 神林長平
6 マイナス・ゼロ 広瀬正
8 ハイブリッド・チャイルド 大原まり子
8 復活の日 小松左京
10 銀河英雄伝説 田中芳樹
0180修正してコピペ
NGNG11 石の血脈 半村良
12 戦闘妖精・雪風 神林長平
13 日本沈没 小松左京
14 たそがれに還る 光瀬龍
15 神狩り 山田正紀
16 上弦の月を食べる獅子 夢枕獏
17 消滅の光輪 眉村卓
18 産霊山秘録 半村良
18 虚航船団 筒井康隆
20 <グイン・サーガ> 栗本薫
20 継ぐのは誰か? 小松左京
0181名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGそれでも本読んだ方がいいかな?
0182名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGまったくコミュニケーション不能な異星人を描ききったところ。
このレスを読んでそれを知ったあなたはもう読む必要はない。
0183名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGグインサーガは一生読まないだろうが。
ハイブリッド・チャイルド、星界、上弦はそれほど面白いとは思わなかったけど、
それ以外はみんな面白かったなー。
0184名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0185名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG作品が依然最上位っていうのはなんだろうねえ・・・
0186名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGオールタイムベストだし…
0187名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0188名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0189名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGノースウェスト・スミス シリーズ
筋書きを聞くだけならば宇宙西部劇的スペースオペラなれど、
読み始めると静謐で耽美な世界に没入してしまう。
1930年代当時にして熱狂的ファンがいたというのもむべなるかな。
0190名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG田舎の書店がそんな品揃えで萎え萎え。
0191名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGアーサー・C・クラーク
ロバート・A・ハインライン
H.G・ウェルズ
R・ブラッドベリ
E.R・バロウズ
ジュール・ヴェルヌ
この辺を適当に。一般人が知ってそうな名前ってこれくらいじゃないかな。
0192名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0193名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG『SF作家のアイザック・アシモフが…』と
毎回言ってるから、アシモフの知名度は
多少上がってるかも。
クラーク・ハインラインあたりは映画との
絡みで知ってる人は知ってるとは思うが…
微妙かもね。
ウェルズやバロウズあたりになるともっと微妙。
読書好きな一般人には、ブラッドベリとヴェルヌの
知名度は以外に高い。
0194名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG狭い書店の早川スペースを無駄に喰ってる。
0195名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0196名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGウェルズは名前ではわからんかもしれんが「タイムマシン書いた人」といえば。
0197名無しは無慈悲な夜の女王
NGNGそもそも、それらが月に数点しか無いハヤカワSFの刊行枠を喰ってる。
0198名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0199名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG「いいから俺に弄らせろ」
と上訴したくなる。
0200名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0201名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG「最初の接触」 マレー・ラインスター
異星人との遭遇テーマの傑作です!
0202名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG読書力 / 斎藤孝/著
http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=31026991
理想の国語教科書 / 斎藤孝/著
http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=30971578
を読んで読書の意義とスタイルを学んだあとで
必読書150を読めば、まず間違い無い。
必読書150のリストは↓のアドレス参照。
『必読書150』は必読書か?
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/book/1090570166/l50
0203名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG0204名無し物書き@推敲中?:
05/01/31 00:41:010205名無し物書き@推敲中?:
05/02/10 13:48:160206名無し物書き@推敲中?:
05/02/18 12:33:350207天文学者
05/02/18 20:18:27一風変わった印象を受ける超能力者SF。
敗れて穴の開いたキューピー人形の笑顔が表紙。インパクト有り過ぎ。
てっきりホラーかと思い呼んでみた中学生時代の私。
(最近カバーが刷新されて再刊された)
本作品で採用されているのは、集合人(ホモ・ゲシュタルト)というアイディア。
一人一人では生活不能者の者たちが、リンクすることで一つの生命体として活動できる。
超能力者版カツオノエボシ、とでも言おうか。
個人的に、この作品のテーマは“孤独”であろうと思う。
真に一人ぼっちだった頃は、孤独なんて知りも考えもしなかったが、ゲシュタルトに属し
他人と係わることで逆に、初めて孤独というものを知り寂しさが募る、といった感じか。
SF的なアイディアが、他者との係わり合いと孤独を表現することに使われている。
なんというか、切ないお話である。
大人になってからでないと、この切なさは真に理解出来まい、と思う。
0208天文学者
05/02/21 21:54:35映画『ブレードランナー』の原作として、あまりにも有名なディックの佳作。
自分は映画を先に見たのだが、いやよくも綺麗にまとめたものだと感心した。
小説と映画ではテーマがまったく違うが、にもかかわらずどちらも面白く
鑑賞することができる。
映画監督の才かも知れないが、これは原作小説と映画作品の幸せな関係
ではないか、と個人的に思う。
原作は現実と幻想の狭間作家のディックらしく、何が現実で何がそうでない
のか頭の痛くなる状況がドミノ倒しのテンコ盛り。
とは言え、他のディック作品に比べればまだまだ可愛い方だ。
ディック初心者は、この作品から入るのが良いのではないだろうか。
他の短篇などにも見られるが、他人との共感をディックが大切に捉えている
のが分かる。アンドロイドと人間を隔てるのは、他者との共感の有無なのだ。
この辺り、ディックの思想が読み取れるようで面白い。
最後、ヒキガエルのシーンは何とも切ない読後感を残す。
ディックは日本人に人気が高いようで、翻訳された作品はかなりの数になる。
特に短篇の切れ味は抜群だと信じるので、未読の方はぜひ読んでみてほしい
ものだ。
0209天文学者
05/02/23 22:58:20SFはアイディアだ!と固く信じる人にピッタリの作品。
のっけから舞台となる街の異形に圧倒されてしまった。
荒野の中、線路の上を進み続ける巨大な街。
住人は前方の線路を必死で造り続け、後方に過ぎた線路を片端から解体再利用する。
前進を止めると破滅が訪れると信じられているが、誰一人真実は知らない。
永遠に滑車を回し続けるリスのごときイメージ。
主人公の成長と共に舞台は街の外へと広がる。
そこで明らかになる世界の真の姿。説明される双曲線世界観の衝撃。
もう唖然呆然、本を閉じて頭を振るしかなくなる。
これもセンスオブワンダーと呼ぶのだろうか?
やがて訪れる部外者により全てが説明され、街はその歩みを止める。
しかし、既に街の住人たちは双曲線世界に取り込まれてしまっているのだ。
先に待つ破滅を暗示して物語は幕を引く。
いや、よくもまあこんな斜め上の設定を考え付くものだ。
設定でこれほどの衝撃を与えてくれた作品は、後にも先にもない。
プリーストは不世出の才人か、もしくはトンデモなく危ない人だったに違いない、と思う。
0210天文学者
05/02/27 00:33:20ゼラズニィは神話などを換骨奪胎してSFに仕立て上げるのが得意技だ。
この作品は、アメリカの神話とも言える西部劇をネタにしている。
一種のロードノベル物だが、実際はSF的な味付けよりも、主人公の意識の変遷を追う
のがストーリーの肝となっていた。
悪漢だった男が、無理やり押しつけられた仕事のために、気がつくと英雄になっていた。
自分を取り巻く状況が変わることで、人はどう考え変わっていくのか。
ゼラズニィの興味は、そこにあったのだろう。
元々は中篇の作品を書き足して長編にしているが、個人的には中篇バージョンの方が
ストレートでお勧めである。
と言っても、日本語化された中篇バージョンは、当時のSFマガジンに掲載された物だけ
なので、入手はまず無理だろうなぁ。
映画化もされたが、何分昔の映画なのでショボショボであった。トホホ
作者ゼラズニィは95年に亡くなった。享年58歳。
消え去るにはあまりにも早過ぎる死だった。
ゼラズニィが居なければ、山田正紀はSFを書いていなかったもしれない。
返す返すも惜しまれる。
0211吾輩は名無しである
05/03/03 12:40:530212天文学者
05/03/09 23:14:55原題はそのまんま『The Genosides(虐殺)』。何というか、凄いタイトルであることよ。
ある日、宇宙から飛来した異星人が、地球にトンデモなく大きな種芋をばらまく。
あれよあれよという間に暴れ芋は繁茂してしまい、人類は駆逐されてしまう。
やがて異星人は収穫を終えて次の種芋をまく準備をする。人類をまったく気にもかけず。
異星からの侵略により地球が滅びてしまった、最初の作品ではなかろうか。
植物の急激な繁殖による大気温の低下など、SF的な設定も興味深い。
しかし、それ以上に生き延びようとする人類の様に圧倒される。
内ゲバを繰り返しながら芋の中に住みつき、正に蛆虫扱いとなる人類たち。
ここまで尊厳を奪わなくてもよかろうに、とボヤキたくなるほど救いがない。
物語の舞台は小さなコロニーに限定されているのだが、恐らく世界中で同じ状況が同時
進行しているのだろうなぁ、と思わせる。
SFの凄さを思い知らされる、今読んでも大傑作。
いや悲惨すぎて、とても『いさましいちびのトースター』を書いた人の作とは思えない。
まぁ実際のところ、ディッシュの本性はこちら(『皆殺し』)だとは思う。
意地が悪いというのではなく、突き放した冷徹な視線を持つ作家だ。
ラストの美しく、そして救いのない情景は忘れられない。
0213天文学者
05/03/16 23:56:27何といってもオルガの公式に尽きる。
『gy=c』、なんと宇宙の好意を表す数式!
その惑星の重力と惑星年をかけた数値が光速度と等しければ、その惑星には知的生命体
が発生するのだという。
いや偶然なのだろうけど、よくこんなことに気がついたものだ。
中学生の頃に読んだのだが、公式の内容を理解できた時には少し呆然としてしまった。
このアイディアで長編を一本書ききってしまう力技に、素直に脱帽。
他にもこの小説では、SF的なガジェットがふんだんに使われている。
死せる海。人工子宮で産み落とされる矮人。鯨のサイボーグ。恒星間播種船。
遺伝子組み換えによる人造人間。人肉の蛋白質としての再利用。水生へと進化した人間。
少し抜けてる機械知性・・・等々。
冷静に考えるとまるで地獄のような最悪の未来予想図なのだが、登場人物たちが揃いも
揃って能天気且つ生命力に溢れているので、読後感はかなりライトである。
希望を感じさせるラストもポイントが高い。
現在は残念ながら絶版。古本屋で見かけたら絶対に保護するべき作品だと思う。
0214吾輩は名無しである
05/03/18 12:27:370215天文学者
05/03/20 22:03:51幼少の頃、小学校の図書室で読んだ忘れられない一作。
ジュブナイル名は『星からきた探偵』だったが、個人的にはそちらの題が好きだなぁ。
クレメントはセンスオブワンダーに溢れたエイリアンを創作するのが上手い作家だが、
この作品にも一風変わった寄生エイリアンが登場する。
しかし、宿主の哺乳動物よりもそれに寄生するアメーバの方が高等な知能を持つという
ことが有り得るのかしら、どうかしら? さりげなく星間航行技術まで取得しているし。
地球近辺まで犯罪者(ホシ)を追ってきた主人公(捕り手)は、揃って地球に墜落して
しまう。何とか脱出できたが、ホシも既に抜け出していた。
一体どこの誰に寄生して隠れているのか?
地球人の協力者(宿主の少年)と論理的に犯人探しをするくだりは、まるで推理小説の
ようで素直に面白い。今読んでも古びていないのは正直凄いことだ。
好評だったようで、続編『一千億の針』も書かれている。
恐らく映画『ヒドゥン』の元ネタになったと思われる。
こちらもB級映画ながら隠れた傑作なので、未見の人はぜひ見てほしい。
0216名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/21(月) 14:06:47ラ・ロシュフコー
0217名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/21(月) 21:08:42『人類皆殺し』の名前って、救いのないSFの代名詞みたいですけど、実際どうなんでしょう?
噂はよく聞くのですが・・・あまり鬱展開だとイヤかなぁって。
0218名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/22(火) 10:16:19発刊された時代背景もあって、暗く陰鬱な内容が多いのは事実。
そういう知識をフィルタにして読むのもいいかと思う。
0219217
2005/03/24(木) 19:49:42なるほど・・・参考になります。そっか、時代かァ。
どーも、ありがとうございました。
入手できた時は、頭に置いて読んでみませう。
0220名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/24(木) 21:46:43何か一点エントリーしてあげたい。
たぶん『夜の翼』あたりが無難な選択だろうかと思うけれど、
個人的な趣味であえて『ガラスの塔』をお勧めしたい。
言うまでもなく表題は「バベルの塔」の神話を踏まえている。
悪意に満ちた哄笑とともにすべてが瓦解してゆくかがごとき
クライマックスはお見事。SF版ドミノ倒しといった趣がある。
0221名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/25(金) 00:57:39古今東西切ってのBEM小説。間違いなくBEMが主人公!
そう言い切ってしまうほど、魅力的な異星生物がズンドコ登場する。
その手の話が好きな人には堪えられないのではないか。私もその一人。
特に“黒い破壊者”ことクァールはあまりにも有名。
腹減ったぁ〜とビーグル号のクルーを殺しまくる様は、さすが破壊者。
しかし、あれだけバンバン人が死んでも航行には影響しないのね。
大きな宇宙船はいいなぁ。冷たい方程式も成立しないだろうし。
BEM一体一体の設定も非常によく練られており、SF者としてはその点も嬉しい。
また出てくるBEMの知能が高く、ビーグル号のクルーとの知能戦(笑)も見所。
ジュブナイルで読んだ幼少時、幼い胸を興奮で揺さぶってくれたものだ。
しかし段々ヴォクトの興味はBEMよりも、作中で創作した総合科学とかいう学問の
方に傾倒していってしまう。
最終話のアナビスに至っては大学の学部内抗争みたいな様相を呈しており、異星生物
の描写なんかそっちのけである。
まぁアナビス自体が、まともに相手するのがちとアレな存在ということもあるけど。
個人的には残念。
ちなみに“緋色の不協和音”イクストルは、かの映画『エイリアン』の元ネタという噂。
強大な戦闘力と獲物の体内に卵を産み付けるという点かしら。確かに似ているなぁ。
0222天文学者
2005/03/25(金) 01:06:06>>217さん。人類皆殺しは破滅SFとしては傑作だと思いますが、物語として傑作か
どうかは微妙かなぁ、と。
登場人物たちは成す術もなく異星人に駆除されてしまうわけですが、その途中で
人間の獣性とか下劣さが露呈されていきますし。
まぁ滅びても仕方ないよなぁ、とも考えちゃうようなこともしているし。
人肉ソーセー○とかいうタームに抵抗があるなら、読まない方がいいかも。
>>220
シルヴァーバーグ作品は、『夜の翼』は読んでるんですけどねぃ。
『ガラスの塔』は未読でした。機会があれば、呼んでみます。
情報ありがとうございますデス。
0223天文学者
2005/03/26(土) 01:41:49映画化されたあまりにも有名すぎる作品。
映画はシリーズ全部で五作も作られている。あちらの人、何でそんなに猿が好きか?
猿が始めて画面に登場するのは人間狩りのシーンなのだが、いや実に恐かった。
下手なホラー映画などより、よほど恐ろしかった記憶がある。
またラストの演出が素晴らしい。衝撃的とはこの映画のためにあるような言葉だ。
映画『猿の惑星』は間違いなく歴史に残る傑作である。一作目だけだけどね。
原作の方もなかなか面白い。
狩った獲物(人間)を前に記念撮影とか、“パブロフの犬”実験を人間でおこなっていた
りとか、野生動物レベルの女性相手に繁殖実験させられるとか、一緒に遭難したクルー
がすっかり変わり果てて動物園に入れられていたりとか、なかなかブラックで残酷かつ
容赦のない描写が続く。
人間を支配される側に回すことで、暗に人間社会や人間の文化を批判するようになって
いる構造は見事だ。この切り口、間違いなく良質のSFである。
長じて知ったのだが、作者のブールは第二次大戦中、インドネシアで日本軍の捕虜にな
ったことがあるらしい・・・って、これ黄禍論SFだったのかよ! orz
しかしその経験から『猿の惑星』と『戦場にかける橋』の傑作二作を生み出しているの
だから、転んでも只では起きない人だ。さすが、おフランス人ざます。
最近一作目が映画リメイクされたが、旧作には及ばなかったようで。
ラストが『猿の軍団』になるのは思わず笑ってしまった(違うっ)。
0224名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/26(土) 04:52:510225名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/26(土) 12:16:02これが生じたので文学はかなり狭い領域に追い込まれた。
だって解決しちゃうんですから。苦悩とかが。
この場合にどっちをとるかというのは迷うべき問題。
例えば江藤淳の自殺にしても精神科医と文学者が対談すると対立する。
精神科医は「あれはプロザック飲ませてればよかったんだよ」というし、
それは死者の尊厳に関わる問題になっちゃうんで、終わらないんですよ、論争が。
どっちをとるかというのは悩むところで、精神の多様性を維持する意味では
そういった文学性といったものの価値はまだまだ廃れていないと思う一方で、
じゃあその為に死んでもいいのかというと、やっぱり死ぬのはまずいだろと
いわざる得ないところがある。死ぬ代わりにプロザック飲みましょうと。
これは引き裂かれている、一番極端な部分では本当に判断できない問題である
といってもいいと思いますね。
0226天文学者
2005/03/27(日) 22:18:57墜落した宇宙船には、人類にとって恐るべき病原体が付着していた。
文字通り降って沸いた世界の危機に、人類の打つべき手は?・・・
斬新な宇宙伝染病のアイディア、加えて出版されたのがアポロ11号の打ち上げ直前。
絶対に狙っていたよなぁ。狙い通りというか、まぁヒット作品となった。
SFというより、まるで硬いノンフィクションでも読まされているような気になる。
ここら辺は医者でもあるクライトンの独擅場だ。
『ホットゾーン』みたいなノンフィクションが好きな人にはお勧めかもしれない。
しかしラストの解決方法が、何と言うか、実にご都合主義。
結局人類は何もしていないのに、すべてが無事に解決しちゃうのだ。
これはいくらなんでもいかがなものか? と思えて仕方がなかった。
映画化もされたが、個人的にはそちらの方がかなり面白かった。
病原体で滅びた町の中を行く防護服姿の男たち。
死体の手を持ち上げて切ると、傷口から溢れたのは血ではなく赤い砂だった・・・。
ショッキング度はかなりなものであった。イメージの勝利だよなぁ。
レンタルビデオ店で見つけたら、一見の価値はあろうかと思う。
0227名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/28(月) 00:16:08『猿の惑星』・・・思い出した。
誰だっDVDの表紙デザインしたヤツぁ!!
いきなりネタバレしやがって!
古典で皆知っているからといっても、バラしてイイもんじゃないだろうに。
0228天文学者
2005/03/29(火) 03:15:30火星、金星など太陽系に潜むBEM! それを狩る美女! そして活劇!
素晴らしいまでのステレオタイプ。変わっているのは主役が女性だという点だ。
今でこそ珍しくもないが、当時としてはかなり斬新ではなかったかと推測する。
おまけに主人公の"生け捕り"カーライル、すんごい美人でやたらと傲岸不遜で
そして自信過剰なのである。海原雄山とイイ勝負かも。
でもそのくせ、ちょっぴりヘナチョコで時々ヘタレ。うむ、可愛い(笑)。
しかもこの美人ハンター、なんとツンデレ属性まで持っているのだ。
人前じゃツンツン、二人になるとデレデレ。ツンツンデレデレツンデレデレ!
もう無敵である、向かうところ敵なしである。
作者のバーンズは“萌え”という単語を理解していたに違いない!
・・・と、アホなこと書きたくなるくらいキャラが立っている。
通常この手の作品は、BEMが主役で人間は刺身のツマ程度なのに、
我らがカーたんはBEMに負けず劣らず縦横無尽に活躍し(暴れ?)まくる。
キャラが魅力的、BEMもなかなか、話の切れもすこぶるいい。
設定の古臭ささえ我慢できれば、お勧めの一冊ではないかと思う。
【余談】木星篇で出てくるBEM『カクス』は、ウルトラマンに出てくる怪獣
ザラガスのモデルになったのでは? と考えているのは私だけかしら。
【余談2】海王星篇のラスト。バナナの皮でスッテンコロリンはないよなぁ。
いくら古典でもさぁ。お口モグモグのカーライルは可愛いが(笑)。
0229名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/29(火) 12:11:02『惑星間の狩人』はオイラも好きだけど・・・ツンデレってw
0230名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/29(火) 20:28:270231名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/29(火) 20:51:200232名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/29(火) 23:55:220233天文学者
2005/03/30(水) 23:08:23侵略物SFの古典にして傑作。
ひそやかにしかし着実に進められる侵略。
ウルトラマン的なそれでなく、セブン的なと言えばグッと来る、そんな侵略。
侵略者はまったく暴力はふるわない。ただ淡々と一人一人入れ替えていく。
ボディ・スナッチャーと聞けば「あぁアレ!」という人も多いのではないか。
人間に変態するサヤエンドウもグロテスクで素晴らしいイメージだが、眠り込んだ
時を狙ってスナッチするというのも嫌らしさ全開で素敵だ。
最後あたりは、睡眠不足とのツライ戦いになる。
寝たら入れ替わってしまう、自分がいなくなるという恐怖・・・今でも十分通用する。
ラストは妙にあっけないが、これだけ静かな侵略者ならアレもありかなぁと思う。
とはいえ、本を閉じた後も釈然とした思いが残って仕方がない。
本当にすべて終わったのだろうか? そんな思いが残って仕方がない。
この作品、映画化もされている。それも三度も。
しかしSFXは当然新しいものの方が優れているが、面白さで言うなら断然初めの
一本なのだ。実に良質のサスペンスに仕上がっていた。
ドン・シーゲル、流石である(ちなみにダーティハリーの監督さん)。
やはり映画は映像より何より、しっかりとした脚本と演出の巧みさが肝だなぁ。
0234名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/31(木) 10:54:58>とはいえ、本を閉じた後も釈然とした思いが残って仕方がない。
>本当にすべて終わったのだろうか? そんな思いが残って仕方がない。
ここヘンだよ。「釈然と」していないんじゃない?
0235名無しは無慈悲な夜の女王
2005/03/31(木) 21:58:32天文学者たるもの、ちっとやそっとで釈然としないわけにはいかんのである。
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