剣と魔法小説の現状と将来の展望について
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0330名無しは無慈悲な夜の女王
NGNG(例によって専門ではないですから教科書的で、最新の説は除外して話します)
比較神話学の立場に立つならば、「日食神話」として広くアジアに広がる説話の一形態と考えられます。
古くはメンヘン・ヘルフェンや岡正雄氏の指摘するように、この日食神話の骨格は中国南部からアッサム
にかけての地域の諸神話に見られる神話です。
さらに兄弟、あるいは姉妹の下にきわめて行いの悪い末の弟、あるいは妹がいて、そのせいで日食や月食
がおこるという神話もインドシナのカンボジア、ラオス、タイ、ビルマ、あるいはベンガル湾のニコバル島などに
ひろがっており、天の岩戸神話の骨格としてはアジアとしては別段特異な神話でなく、実際の出来事
(つまり天照は卑弥呼であり、当時の日食の記憶が神話となったという説ですね)を元にしたという説は
あまり支持を得ていません。
さらに神話の肉付けに関して言いますと、これは遅くとも七世紀の末ごろには宮中で行われていた
鎮魂祭(みたましずめまつり)との関連を指摘する説もあります。
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