柵を工兵隊が破壊して歩兵隊を突入させるのが兵法、つまり一番隊馬場は工兵を指揮していたろう。そして少なくともそれは成功した。兵法通り二番三番隊の真田衆が突っ込んだ。
ところが真田衆は全滅してしまう。更に突破口を広げようとした土屋昌次は柵に辿り着いたところで射殺。
この状況下で尚も突撃をした訳で信君もかなり迷っていたはず。武田軍右翼は良くて五千人くらいしか居なかったはずで既に一番二番三番は壊滅、四番は大将戦死でこのままではやはり壊滅。それでも信君達が突撃したのは土屋隊を見捨てられんという意地と流石に織田軍も限界の筈という希望があったのではないか。
つまり甲陽軍鑑の記述を見るに信君は割と限界スレスレの勝負をしてる。彼が消極的に見えるのは暴走してる重臣衆とは違って戦況が見えているからに過ぎない。