戦国ちょっといい話35
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0311人間七七四年
2012/11/06(火) 09:11:26.15ID:Azyn9z1G神社の前に子供たちが集まって遊んでいた。
一人の子が「ひとつ、ふたつ…」と数字を数えていたのだが、ふと
「なんで『ひとつ』から『ここのつ』まではみんな語尾に『つ』がつくのに、『とお』には『つ』がつかないのかな」
と呟いた。
子供たちは静まり返りってしまったが、その中の9歳の少年が答えて言った。
「そりゃそうさ。5の時に『いつつ』と『つ』を二つ使ったから、10の分が足りなくなっちゃったんだよ」
このやりとりを聞いていた重宗は少年に興味を持ち、翌日さっそく彼を招待し、
上下に二つ重なった餅を食べさせて、尋ねた。
「今食った餅、上と下、どっちの方がうまかった?」
少年はしばらく考え込んでいたが、突然両手をポンと打って
「今鳴ったのは、左手?右手?」
と問い返した。
重宗はいよいよ感心し、取り立てて自分の側においた。
成長した少年は重宗の一の側近になったという。
「明良洪範続」
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