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伊能文書

使いの僧より話は伺った。二俣城の普請中に、徳川家康勢と交戦、
去る22日三方ヶ原の戦いで勝利し、三河・遠江両国の軍勢と織田方の
加勢1000余りを討ち取り、
本意を達したのでご安心いただきたい。

人づてに聞いたのだが、貴公の兵の大半が戦線を離れて帰国した事に
びっくりしている。兵をいたわるのは当然だが、
織田信長を滅亡に追い込める好機が到来した時に、そのような寛容な
備えでいても、労あるのみで功などは無い。
判断を誤ることなかれ。なお、使者に口上を与えたのでそちらも
聞いていただきたい。恐々謹言。