戦国ちょっといい話24
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0997人間七七四年
2011/02/27(日) 02:55:07.21ID:hcSxiMrn>>990
よし判った! そんなキミに、『葉隠』からこの逸話を贈ろう!!
佐賀藩の侍に道白と五郎兵衛という父子がいた。
息子の五郎兵衛はある日、以前から仲の悪かった岩村久内という男と喧嘩を起こし
てしまう。
この喧嘩によって面目を潰された久内は、兄・源右衛門と供に五郎兵衛の家に仕返
しに行った。
しかし、五郎兵衛の方でも、この襲撃は予想していたのである。
互いに十分に準備を整えた上での大喧嘩。たちまちの内に五郎兵衛の家は乱戦の場
と化した。
久内の兄・源右衛門、そして道白の婿(五郎兵衛の義兄弟)である勝右衛門がそれ
ぞれ重傷を負い、戦闘不能。
久内自身も道白と彼の女房によって取り押さえられてしまう。
双方に被害は出たものの、これで終わり。誰もがそう思った。
「……ここまでやれば、武士の意地を通した事になるでしょう。兄を連れて帰り、
心静かに切腹の準備をしたい。離してはいただけないでしょうか?」
神妙に口を開いた久内の言葉に道白も納得したのか、取り押さえていた手を離し、
刀を返してやった……が、その途端!
久内は抜き打ちに道白に斬りかかり、背中に一箇所、更に首を切り落としてしまっ
た。
道白は首の骨まで切断され、のどの皮だけがつながり、首はだらりと前に垂れ下が
る様な状態であった。
道白は自分の手で首を元の位置に据え直し、医者に行ったのだという。
顎に薬を付け、縄をつけて梁から吊り、傷口を縫った。
傷口がずれないよう、全身を米の中に埋めて療治した結果、この怪我は完全に回復
したのであった。
ちなみに久内は、道白を斬った後、更に五郎兵衛にも重傷を負わせ、源右衛門を背
負って逃走。
しかし重傷を負った源右衛門、そして五郎兵衛も、この時の傷によって死んでしま
ったのだという。
……うん、人間じゃないね、道白。
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