徳川家康は五大老の一人で自身に次ぐ存在だった前田利家が病死すると、同じ五大老だった上杉景勝に謀反の疑いをかけ、
討伐の為に会津に向けて出陣した。しかし、駿府に到着してからは鷹狩に明け暮れて一向に動こうとはしなかった。
見かねた本多忠勝は
「こんな調子では畿内で反乱が起きますぞ。」

と忠告すると、家康は忠勝の口を手で塞ぎ、
「黙れ。こうしているのは、ワシをうつけと思わせて反乱を起こさせ、それを打ち破る為だ。
 さすれば天下は我が物となり、お前も一国の大名だ。」

と一喝した。結果、思惑通りに石田三成が挙兵。関が原にてこれに勝利した事で家康は天下を手中にしたのだった。
以上、家康の狙い通りに天下を取ったお話。