とある大名が領地に帰るときの話

陽気に駆られたのか、馬上の彼は小歌を歌いながら機嫌よく馬を進めていた
しかし、酒を飲みだすようになると風向きが少し異なってきた
杯が無いので、馬の柄杓や竹筒から直接飲み、しかも馬上である
直ぐに酔いが回った

その内に飲み仲間が欲しくなったのか、片手に手綱、片手に竹筒を持ち馬を走らせながら
行列を「酒飲みいねぇか、酒飲みいねぇか」と尋ね回りだした
そして酒飲みを見つけて強く迫ったそうである
立派な飲酒運転、いや飲酒乗馬である上に、絡み酒である


さて、かの大名は誰か?
福島正則?、島津忠恒?、黒田長政?

答えは……徳川家康でしたぁ!
イヤ、ホント、マジで
でも、ちゃんと酒飲みを捜す所が家康らしいといえばそうかもしれない