駿府

ミゲル「さて、行くか〜」

従者「なんでそんなに気楽なんですか。私がさっき言ったとおりここで歓迎されるとは思えないんですが」

ミゲル「あはは。そりゃあ無理にキリスト教を押しつけたら嫌われるもんねぇ。」
-----「ただ、今回はそういうことじゃないんだな。なにせコレがあるんだから。(二通の書状を振る)」
-----「ほら、君もこれを着て。」

従者「ほぇ〜、これ絹の衣じゃないですか!!」

ミゲル「この国では身なりが立派なほうが丁重に遇されるようだからね。」

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ミゲル「(門衛に対して)この紹介状を殿にお見せしてほしい。」
-----「(ここで何と言うかが決め手になるのだろうが……)」
-----「私は天皇陛下に書を奉ずるべく派遣された、インド総督の使者です。」
-----「キョウトに参じて謁を請おうにも、陛下に不忠な諸侯や街道の賊が蔓延り、その道程は順調とはいえません。」
-----「そのため、お家柄も申し分なく、力量・気鋭ともに優れた今川殿のお力をお借りしたいのです。」
-----「(ふぅ、舌を噛まずに言えた……)」