名声上がったなんて書いてるのは江戸期に入ってからのお追従に満ちた
読み物ばかりだろ。「甲陽軍鑑」にしても江戸期に入って編纂された
部分で徳川の強さを喧伝している部分は笑いものになっていて、お陰で
現在では「明らかに甲斐の現状を知っていた人間しか書けない」とされて
いる部分まで長く不審の目で見られていたわけで。

関ヶ原にしろ夏の陣にしろ、あと付けの弁明になっていない弁明が過ぎる。
さすがに三方ヶ原は言い訳のしようがなかったのに、昭和に入ってからも
「男の意地を貫くために横一文字になって信玄の行く手に立ち塞がった」
なんていう卒倒モノの擁護を形にしちゃう人がいるんだから。(それを
信じていた人間って相当たくさんいたんだろうな)

ほんとマグレでも勝ってしまえば、他人が後から勝手に理屈付けして
くれるっていうのは実感できる現実だな。