毛利元就が、息子小早川隆景に当てた手紙

「その家の主人が家臣を殺す事は、手足を切るようなもので最悪の行為です。
これ以上悪いことはありません。
一般に家臣を殺す事は、その主人に器量がないためで、器量のある主人は
家臣を殺すような真似はしません。
よくよく、心得て置いてください。」

実はこの手紙、元就が、家臣の中での最大勢力だった井上一族を粛清したすぐ後に書かれたものである。
無論隆景もその事は充分に知っている。その上で、元就は自身の苦悩と自戒を篭め、この手紙を書いたのであろう。