ちなみに坂本龍馬は征韓・満洲進出・征台を馬鹿げていると主張していました。
当時は薩長側にはもちろんのこと、幕府方にも近代化による対外侵略を夢見る者が多かったというのに、
龍馬、勝、横井は少数派の平和主義者でした。
さらに、坂本の凄い点は勝のように朝鮮や清が近代化に成功して日本のパートナーになれるとは考えていなかったところです。
つまり龍馬は今で言えば専守防衛のような国防構想を持ち、不平等条約撤廃も政体・文化・産業の近代化を背景に粘り強く交渉し続け、
朝鮮や清との貿易もごり押しなしでしようとしていたのです。
そもそも朝鮮と盛んに交易しても利は浅く、清は英仏ら西洋列強に独占されるからこれまた意味がないと考えて、
大日本ならぬ平和な小日本(←中国人が侮日に使う意味じゃなくて)での発展を目指していたのです。
彼を失ったことは明智光秀を失ったことと並んで我々に暗いかげを落としています。