>>661
こういうシーンでしたね。
関が原で動かぬ島津勢。
そこへ三成の家臣、八十島介左衛門が馬に跨り、戦いの催促を
すべく、島津勢のもとへ。

カパッカパッカパッ・・(馬の蹄の音)
それを両手を広げて静止する島津豊久。
「とまれーい!何者じゃー!」

(介左衛門、馬に跨ったまま、あわただしい口調で、それも指図命令
するような言い方でこう叫んだ)
「拙者、三成が家臣、八十島介左衛門でござる。
 当方、手薄なれば、早急にご助勢願いたし!」

豊久、刀を抜き、
「かーえれえー!馬上からの物言い、無礼千万なりー!
 たたっ斬ったるー!」
(その怒号にひるむ八十島介左衛門、びっくりして、引き上げていく)

その後、三成参上。
馬から降り、「先程は無礼いたした。我が軍は黒田長政、細川忠興、
加藤嘉明に相次いで攻められ、ことのほか、形勢思わしからず。是非とも
島津殿のご助勢ありて。これを討ち果たさんと、伏してお願い申し上げ奉る」

豊久「三成殿!この戦いはお互い、持ち場持ち場にて全力を尽くす
と言う決め事でござったはず。前後左右を見るゆとりはござんせん!」

三成、「なんと!」と思い、奥にいる大将、島津義弘の顔をうかがうが、
義弘も三成を睨みつけ、豊久の言葉に黙ってうなづく。
(それを見た三成、成す術もなく顔に落胆の色を浮かべる)