>>678
>馬を飼ってるところの土から火薬つくれるって本当なんですか?

『萩藩閥閲録』に『えんしようの事申越候虚、早々尋越候、祝着侯』、『鹽硝熱させ侯、然者其方馬屋之土可然之由侯間、可所望侯』、『鹽硝熱侯仁爰元罷越侯、就夫古馬屋之土入之由候條中入侯、某元御短息候て可給候』と書いてある。
この文は弘治三年(1557)ころの手紙で、「馬屋之土」から黒色火薬の原料である鹽硝(塩硝・えんしょう・硝石・硝酸塩)が造れることが判る。
明治十年代では、武田司馬介を社長として東京白焔社が設立され、札幌郊外で陸軍より馬糞の払い下げを受け、主に北海道石炭採掘事業用の硝石を製造した記録がある。

>>682
>そのころの厩って確か板敷きだろ、床下には硝酸カリウムたっぷりの土壌が形成されたと思うよ。

『フロイスの日本覚書』に『われらの厩舎は地上に建てられる。彼らのには板の仕切りがなくてはならない』、『ヨーロッパの馬は、厩舎のなかで地面に放尿する。日本では、長い柄杓(ヒシャク)で人が馬の尿をとる』と書いてあるので、板敷きであることが判る。
となると、厩の土と床の有る民家の土との差は無く、あえて「馬屋之土」と書く必要性は無い。
「馬屋之土」とは武士用とは違って、民衆農耕用の床の無い、馬の食べかすや糞尿の混じった土と思える。
したがって、民家の床下の土とは硝酸イオンの形成過程が異なり、また形成されるのは主にカルシウム塩であって、硝酸カリウムとして収量を上げるためには草木灰を添加してカリウム置換が必要となる。