▼火縄銃について語ろう▲
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0639S字型金具
2011/03/03(木) 20:52:58.93ID:4NZRvxc8火縄銃にとって黒色火薬は兵站物資として、最重要物質である。その主成分は炭素、硫黄、硝酸塩であるが、その合薬方法など日本の銃砲史にとって未解決な部分が多い。
『炭素』成分として草木の炭が使われるが、煮炊き、暖房など、火薬以外の用途も良く知られているので、普通「炭=黒色火薬」と捕らえない。
『硫黄』は日本が火山帯に位置するため産出し、火山の少ない中国や朝鮮などへ多量の輸出や献上などの記録がある。しかし、当時の日本での火薬以外の用途は記録されていないのでよく解らなく、その精製法や流通など不明な点がある。
『硝酸塩』については一般的に硝石、また、焔硝、塩硝、煙硝などの名でも呼ばれている。その用途は漢方薬の他、日本では黒色火薬以外の用途について言及されたものが無い。
日本の銃砲史は、鉄砲伝来(?)時には天然硝石の産出は無いとして、すべての硝石は輸入品としている。その後国内で焔硝の生産が始まり、需要が多かった時には一部輸入し、余った時には輸出したとしている。
1448年(文安5年)の朝鮮王朝実録に、源義成(第8代将軍足利義政)が朝鮮国王に焔硝(硝石)20斤を献上した記録がある。
『其書曰:日本国王源義成奉書朝鮮国王殿下。両国中間、海程万里、隣好不渝、天水一碧。・・・・
別幅:彩画扇二百把、黒漆鞘柄大刀一十把、練緯絹二十段、香五十觔、胡椒三百觔、焰硝二十觔、沙魚皮二十片、生脳二十觔、鮫魚皮五十片、朱漆木車椀一百一十事、白鑞一百觔、蘇木一千觔。』
献上品には胡椒などの輸入品が含まれるので、この焔硝が中国産か国産品かどうかは不明であるが、日本人が焔硝についての知識があったことは事実である。
当時の朝鮮も天然の硝石の産出が無いので、自国で床古土法により焔硝を生産して火器を運用している。
焔硝の献上記録はこれのみで、なぜ日本国王(将軍)の献上品に焔硝が含まれていたかは謎である。
1斤600グラムとすれば20斤は12キログラムとなるので飲用漢方薬としては多すぎ、朝鮮に無い高純度焔硝の酸化剤としての用途が考えられる。
日本は古来より朱色を好み、神社や国旗にまで朱色を使う、朱(丹)の国・鉛丹の国であり、錬丹術があったと思っています。 >>610
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