戦国大名の経済力
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0764人間七七四年
2008/11/08(土) 15:53:37ID:bOQn7ESz当時(室町戦国時代)の日本では私鋳銭が存在していました。
つまり”銭を作る技術”は存在しています。
祇園社の銅細工師が検非違使に新銭(私鋳)の疑いで逮捕の記録(祇園社記1343)があり、
発掘でも京都市内の室町の住居跡から、”□和□宝”の鋳型が見つかってます。
また傍証になりますが、江戸幕府で銭を鋳造していた鳴海氏の由緒書には、
「足利義持公に永楽銭鋳造を命じられた由緒ある家柄」と書かれています。
そして銭の材料になる銅地金自体、日本が明に輸出していますので、国内に質の良い材料は豊富でした。
で、「なぜ自国貨幣が作られなかったか」については単純に「幕府に信用がなかった」だけ、かと。
当時”明銭”は額面(含有銅)以上の価値で流通し、また埋蔵金で見つかるされる銭の大部分が宋銭です。
「悪貨は良貨を駆逐する」の言葉通り、蓄財された輸入銭に対し、
私鋳銭(日本製)は市場流通の”悪貨”の部分を担ったと思われます。
つまり、自国で自前の通貨をつくっても、国民がそれを信用しなかったので、
わざわざ将軍が”明の貨幣を真似て銭を作る”状況になったのでしょう。
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