禁煙治療が逆流性食道炎に有効であることを日本で初めて明らかに — 大阪市立大学
http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2015/160205
http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2015/files/160205_fujiwara.pdf


概 要

 医学研究科 消化器内科学の藤原靖弘(ふじわら やすひろ)准教授らは、同 総合医学教育学、上本町わたなべクリニックとの共同研究により、
禁煙治療が胃食道逆流症(GERD, Gastro-Esophageal Reflux Disease)に有効であることを日本で初めて明らかにしました。
 GERDは、一般的には逆流性食道炎と呼ばれ、胸やけや呑酸を主症状とし、生活の質(QOL, Quality of Life)が低下する病気です。
日本では1990年代より増加している頻度の高い消化器疾患の一つで、現在、成人の約10−20%がこの疾患を患っていると推定されています。
 これまでの研究でGERDの危険因子の一つに喫煙が指摘されていますが、禁煙治療がGERD症状に及ぼす影響についての報告はこれまでほぼされておらず、
禁煙によるQOLの変化についての検討もほとんどありませんでした。
禁煙によって、胸やけのようなGERD症状が改善したという今回の研究結果は、患者自身の選択により生活習慣が改善されることで症状が良くなり、
病気を克服できる可能性があることを示唆しています。

 本研究は米国のオンライン科学誌PLOS ONEに2016年2月4日(木)午後2時(米国東部時間)、日本時間では翌2月5日(金)午前4時に公開されました。