仮に北九州ラーメンというものが存在するとすれば、
それは豚骨鶏ガラブレンド等スープの能書きやおにぎりの有無ではなく、
気軽にフラッと立ち寄れる、日常生活に根差したラーメン。
一杯千円近くもするグルメ化ラーメンとは対極にあるラーメン。
巷の酔狂なラーメンブームなど意に介さない頑固なラーメン。
一店一味の、その店でしか食せないラーメン。
大将の光輝く剃り頭を見ながら食べるラーメン。
高校生が手軽に小銭で腹を満たせるラーメン。

15年前、大将に悪いと思い、ゴキが入っていても口に出せず、
スープの最後の一滴まで綺麗に食べた高校生がいた。

♪青春我に光あり