修行にそういう霊験・奇跡の類が絶対に必要かというと、必ずし
 もそうではないのですが、法華経の方便品第二の有名な「十如是」
 (諸法実相を表現したもの。一念三千の理論的根拠といわれる)
 に如是相・如是性・如是体・如是力・如是作・・・そしてこれら
 が究極的に一つ(これが一念であろう)であると説かれています。
 つまり「念」には「相(すがた)」「性(傾向性)」「体(本体
 )」「力(能力)」「作(作用)」を伴っています。

 それらが他に働きかけるとき、如是因・如是縁・如是果・如是報
 つまり、「因縁果報」となり人の幸・不幸となって運命を形成し
 てゆくのです。以上、九つの如是(真理)が究極的に一つで等し
 いがゆえに「十如是」と呼ばれるのです。
 
 かくの如き神秘不可思議の「念=心」の作用を、形而上(空)、
 具体上(仮)、真理上(中)観じる観法を「一心三観」ともいい
 「空」「仮」「中」の三諦はそれぞれ円融して相離れないことを
 「三諦円融」と呼んでいます。密教の口伝(最奥秘伝)である「
 三弁宝珠」(如意宝珠法)は、「一心三観」を表現したものです。

 が、在家の修行者には上記のような「理観」はチンプンカンプン
 であるがゆえに、鎌倉時代、日蓮聖人が苦難のすえに、法華経の
 真髄(文底秘沈の如意宝珠)が「南無妙法蓮華経」の七字の題目
 であって、「事観」(事の一念三千)として末法の時代の成仏法
 である、と説いたのです。

 いずれにせよ、「念」の神秘不可思議な作用を体験することは修
 行者にとって、十分価値のあることであり、その一つのきっかけ
 になるのが、この「ゴールデンウィーク神業」である、と思うの
 です。皆さん、「愛」と「真心」でよく祈りこんでから参加して
 いただけると、「証」が出やすいと思います。それは、法華経で
 も説かれていますので、けっしてカルトではありません。安心し
 て参加してください。