経営者が無給で働いてたって認めちゃったよ

すべてを知っているはずの喫茶レストランの経営者の女性は、どう答えるか。まず、店で働いていたかどうかについて聞けば、

「ホールに出ていたときもね、バリバリ働いてもらっていたわけじゃないわよ。佳代さんは気遣いのかただから、『ママ、運びましょうか』と私に言って自分から手伝ってくれただけです。給料なんかまったく渡していません。2階にいながら、営業中の下の階が大変そうに聞こえたら下りてきて手伝うくらいの感じよ。

 確かに『周りの目は大丈夫かしら』と気にしたこともあったけど、『やましいことなんて何にもないから、普通に堂々と生活すればいいのよ』と伝えました」

 と言う。佳代さんには頼もしい存在であろう。しかしそこまで言うなら偽名を使う必要はなかったのではないか。

「ああ……“あーちゃん”って呼んでいたこともあるかもしれません……。でも隠すためじゃなくて、守るためよ! あーちゃん以外にも、あと2つか3つ違う名前を付けて呼んだりもしていたわ。頭文字で“Kさん”と呼んだりね」



「ほかの場所で同じようなお仕事をされている場合は、そこで報酬を受け取っているかいないかに関係なく、その事実をもって医療保険者(※加入している団体)が支給の可否を再検討することはあります」