甘利氏「記憶が曖昧」 金銭授受疑惑、辞任は否定

2016年1月21日 12:17 (2016年1月21日 13:44更新)

甘利明経済財政・再生相は21日の参院決算委員会で、同日発売の週刊文春が報じた政治とカネを巡る疑惑について「記憶が曖昧なところがある」と述べ、第三者を入れて調査する考えを示した。甘利氏は「法律に違反するようなことはしていない」と言明。自らの進退には「託された職務を全力で全うしていく」と閣僚辞任を否定した。

記事によると、13年、千葉県の建設会社が道路建設をめぐる都市再生機構との補償交渉で甘利氏側に口利きを依頼。補償金を得た見返りに「総額1200万円」を現金や接待で甘利氏側に提供したとしている。献金の一部は甘利氏の政治資金収支報告書に記載されていないとも指摘。事実なら政治資金規正法違反の疑いがある。
決算委では民主党の安井美沙子氏や江崎孝氏が、建設会社側が大臣室と地元事務所でそれぞれ甘利氏本人に50万円ずつ手渡したのではないかと追及。甘利氏は面会の事実を認めたうえで「何をされたのか記憶が曖昧なところがある」「今、事実関係、記憶をたどっているところだ」などと述べるにとどめた。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H0S_R20C16A1MM0000/