
感染拡大の原因でも若者に人気のウレタンマスク 「ケイト」のマスクはSNSでバズって即完売
2021年8月23日 11時15分
デイリー新潮
感染拡大の原因でも若者に人気のウレタンマスク 「ケイト」のマスクはSNSでバズって即完売
東京都など6都府県に加えて、今月20日からは緊急事態宣言対象地域が13都府県に拡大された。宣言下でも収束が見えない第五波の特徴として、若者の感染者数が多いことが挙げられる。最近の東京都の感染者においては、30代以下が7割にも上った。若者の感染拡大には、様々な理由があるだろうが、その1つに若者に人気のマスクを挙げる専門家もいる。
「ウレタンマスクを着用する人が多いということが、若者に感染者が多い一つの理由になっている可能性が高いです」
そう語るのは、国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長の西村秀一氏である。
「昨年12月、理化学研究所のスーパーコンピューター『富岳』によるマスクの素材ごとに飛沫防止効果の違いを比較したシミュレーションが発表されました。それによって、ウレタンマスクは、不織布マスクに比べて飛沫防止効果が極めて低いことが分かりました。そこで我々は、実際に実験するとどのような結果になるのかを知るために、市販されている様々な素材のマスクを使い、感染させられるかもしれない吸い込み率に絞って計測しました」(同)
ウレタンマスクはほとんど効果が無い
西村氏の実験でも、ウレタンマスクの素材であるポリウレタンは、粒子の除去性能が極めて低いという結果が得られた。「富岳」のシミュレーションよりも、不織布との差は明らかに大きいことが判明したのだ。
「不織布マスクは、5㎛(マイクロメートル)以下の粒子で除去率は99.1%です。一方、ポリウレタンは除去率が1%以下。つまり、ウレタンマスクはほとんど効果が無いのです。しかし、ウレタンマスクの感染防止効果が不十分であることが明らかになってからも、街中ではウレタンマスクを着用している人が珍しくありません。特に若い世代では、男女問わずウレタンマスクを着けている人が多いという印象があります」(同)
感染者数は最多を更新し続けている現在でも、その状況は変わらない。そうした中、今月18日には、西村氏も賛同者の1人として「最新の知見に基づいたコロナ感染症対策を求める科学者の緊急声明」という提言を内閣官房などに出した。
続く
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