
東北新社元社長が菅首相に送った「謎の献金50万円」総務省との違法接待問題に新疑惑
3/2(火) 14:20
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20210302-00000030-nkgendai-bus_all
菅首相の長男が勤める東北新社による違法接待問題を巡って、新たな疑惑が国会で浮上した。
東北新社の元社長が菅首相側に送った「謎の献金」だ。
1日の衆院予算委員会で、共産党の塩川鉄也議員は、東北新社幹部から
菅首相が代表を務める政党支部に渡った献金を問題視。
菅首相が代表を務める政党支部は、東北新社創業者と元社長(共に故人)から、
2012、14、17、18年の4年間に計500万円の献金を受け取ったことが明らかになっている。
不自然なのが受領時期だ。
以前、菅首相は国会で「12、14、17年は衆院選があった。選挙見舞いだ」と答弁。
確かに12、14、17年分の献金は全て衆院選の時期に前後している。
「選挙見舞い」「当選祝い」の可能性はありえる。しかし、「18年に選挙はない」(塩川議員)。
なぜ、選挙がないのに献金したのか。
■接待攻勢の時期と重なる
18年分の献金額は50万円。日付は10月3日だ。
これは、東北新社による総務官僚への接待攻勢が加速した時期なのだ。
「ちょうどこの時期は、総務省と、東北新社の幹部が会長を務める『衛星放送協会』による
有識者会議が休眠状態になった直後です。
この頃から東北新社は、会議メンバーの総務官僚に接待攻勢している。
その結果なのか、同会議は20年12月、協会側に有利な報告書案をまとめています」(霞が関関係者)
報告書案は、事業者のコスト低減など、協会の利益につながる内容になった。
塩川議員は「(献金があったのは)まさに問題になっている時期だ」
「東北新社と特別な関係にある菅総理の存在が行政を歪める大本にあったのではないか」と追及。
菅首相は、「私は法律に基づいてしっかり手続きしている。そうしたことはない」と否定したが、
献金の趣旨については答えなかった。政治資金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。
「選挙のない18年分の献金は、他の年と比べ、かなり浮かび上がって見えます。
東北新社は創業家が株式の過半を握るオーナー企業ですから、
元社長の献金は事実上の『企業献金』とも言える。
同時期に頻繁に接待を行っていたのなら、どちらも一企業の利益を狙った不適切な“供応”だったのではないか。
菅首相は政治資金規正法の趣旨にのっとり、献金受領の理由を丁寧に説明すべきです」
自らの政治資金の使途も説明できなければ、政治家失格だ。