1月1日、トルコ最大の都市イスタンブールにあるナイトクラブで、新年を祝うパーティが襲撃され、39人が殺害されました。翌2日、イスラーム過激派「イスラーム国」(IS)が犯行声明を発表。

5日、トルコ政府は逃走中の容疑者について、ウイグル人という見解を示し、何人かのウイグル人を拘束しました。さらに8日、この容疑者がウズベキスタン国籍であることが発表されました。ウイグル人は中央アジアのウズベキスタンやキルギスから、中国の新疆ウイグル自治区にかけて居住する民族で、そのほとんどがムスリムです。

今回のテロ事件は、トルコと中国がそれぞれ抱える問題を浮き彫りにしました。トルコと中国にとって、ウイグル問題は最大の対立点であると同時に、ウイグル系イスラーム過激派の活動が活発化することは、それぞれ全く別の意味ですが、両国の国際的な立場に大きな影響を及ぼすものとみられます。

ウイグル問題とは

中国の西の果て、中央アジアと隣接する地域にある新疆ウイグル自治区では、人口の約半数をウイグル人が占めます。その数は720万人を超えており、中国55の少数民族のうち、最大規模を誇ります。さらに、ウイグル人は1944年に「東トルキスタン共和国」として独立した経験をもちます。

しかし、1955年に正式に中華人民共和国に編入され、その後のこの地では、特に冷戦終結後、分離独立を求める動きが活発化し始めました(ウイグル問題の沿革についてはこちら)。これらの民族運動を中国政府は「国家分裂を図るテロリスト」と位置づけ、「厳打」と呼ばれる鎮圧で臨んできました。

https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20170112-00066519/


ウイグル自治区で「1年にテロ200件」、前年比で急増と国営誌
https://www.afpbb.com/articles/-/3003930


なお、ネトウヨの情報源はTwitterウヨクの捏造情報