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──プーチンの露帝国は、ついにクリミアを ?


 ロシア民族の固有の文化といえば、「侵略」と「ウォッカ」しかない。「侵略」が文化となった国は、世界史においてそう多くはない。チンギス・カンのモンゴル帝国とかセルビアとか漢民族とか、数えてみると指十本にはならない。

 一四八〇年に初めて「ツアーリ」を称したイワン3世が建国して以来のロシア国家の領土拡張の歴史を振り返れば、中学二年生程度の知識でも、ロシアとはまさしく“モンゴル帝国を継いだ生来の帝国主義国家”だとわかる。
当然、十三世紀の野蛮国のままだから、過去五百三十年間、ロシアが世界の法的秩序を考慮したり国際法を遵守しようとする正常・健全な国家になったことなど一度としてない。

 国民弾圧を所轄するKGB第二総局出身の「新皇帝(ツアーリ)」プーチンによる、今般のウクライナ国家への侵略は、たとえそれがクリミア半島というウクライナ国土の一部に限定されているとしても、
これからのロシアの対外政策が“本性を剥き出しにすることの証しである。この意味で、「ソ連は侵略国家だったが、新ロシアは通常の国家として誕生した」という幼稚な嘘イメージを、一九九二年以来、弄んできた“ロシア幻想”を覚醒してくれた。

「ロシア人は、拳を振り回す強いものには妥協し譲歩するが、叩頭する弱いものにはわずかも譲歩することはない」。


これはロシアの五百年以上も変わらない対外行動原則。 ロシア人は、見た目はスラブ系の白人。だが実際には、欧米の白人とはまったく異次元の民族。

なぜなら、ロシアはチンギス・カンのモンゴル帝国を継承した、「純粋な十三世紀モンゴル帝国」そのままであって、ポーランド人やウクライナ人などの他のスラブ族の民族文化と共通するものは何一つない。後述する。

 ウクライナは、一九九一年にソ連邦が崩壊した時に、独立して主権国家となったが、永年のロシア支配において外交交渉の能力が低く、ロシアの黒海艦隊にクリミア半島の一角を二十五年間も貸与することとした。
この協定は、最近の二〇一〇年に、今般追放された“親ロ狂の売国奴”ヤヌコビッチ大統領が締結したもの。


第三節 ロシアは、十三世紀モンゴル帝国

 一般的な米欧諸国とはまったく異質以上に、余りに異様独特な国家。同じスラブ民族の東欧ポーランドやハンガリーなどとも共通ない。これは、ロシアの建国の特殊性に発している。

モンゴル人の血無きロシア皇帝は、エカテリーナ女帝が初めて

 一四八〇年にモスクワに誕生したロシアとは、巨大なモンゴル帝国の構成国の一つキプチヤク汗国(備考)を後継した、モンゴル帝国の正統な国家として誕生した。
一四八〇年に「モンゴル=タタールの頸木(くびき)」から解放されたロシアは、モンゴル人バトウがモスクワを廃墟となるまで破壊しつくした一二三七年のモスクワ・ルーシ以前には戻らなかった。


(備考)漢語表記は金帳汗国で、一二四三年建国、一四八〇年滅亡。チンギス・カンの孫の一人バトウが建国、首都はヴォルガ川のサライ(旧サライと新サライがあり、後者は現在のヴォルゴグラード)。
「タタールのくびき」とは、一二三六年のリャザン公国攻略から一四八〇年までの二四四年間を指す。
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