
日本列島は7日、高気圧に覆われ、各地で厳しい残暑に見舞われた。海や川では事故が相次ぎ、愛知県と大阪府で川遊びをしていた小学生3人が死亡するなど、少なくとも8人の死亡が確認された。
この暑さは8日も全国的に続く見通し。接近中の台風15号で海は荒れ模様になるため、気象庁が注意を呼びかけている。
7日午後2時頃、大阪府高槻市の芥川で、「小学生が溺れている」と119番があり、小学生のきょうだい3人と祖父の計4人が病院に搬送された。このうち近くに住む城津国清さん(73)と、孫で茨木市の小学2年、岸下太紀君(7)が死亡。姉で9歳と11歳の女児2人も意識不明の重体。
高槻署によると、3人は6日から祖父の城津さん宅に泊まりに来ていた。現場付近の川幅は約20メートル。3人が川遊びをしていて溺れ、岸にいた城津さんが助けに行った可能性がある。
周辺は親水公園として河川敷がコンクリートで整備されており、遊泳は禁止されていない。近くの男児(9)は「おじいちゃんが、岸から名前を呼んで『大丈夫か』と叫んでいた。その後、4人とも姿が見えなくなった」と話した。
愛知県豊田市の矢作川では7日昼頃、瀬戸市品野町の小学6年甲斐葉月さん(12)と小学1年佐々木莉愛りあさん(7)が川遊び中に溺れ、搬送先の病院で死亡した。
足助あすけ署によると、2人は友人同士で、救助しようとした佐々木さんの母親(29)と友人の男子大学生(20)も溺れたが、救助された。現場周辺の水深は深い場所で2〜3メートルあり、女児2人は中州にある岩場で遊んでいたという。
この日は宮城県石巻市の海岸でも、海で泳いでいた市内の男性(47)が沖に流されて死亡。栃木県那須烏山市の荒川では、釣りをしていた同県高根沢町の男性(73)が流され、搬送先の病院で死亡が確認された。
このほか、宮崎市の海岸や熊本県氷川町の川でも、サーフィンや釣りをしていた男性が死亡した。
暑さによる熱中症の被害も出た。新潟県南魚沼市では、運動会に参加していた中学生計14人が手足のしびれや頭痛などの症状を訴えて救急搬送され、4人が入院したが、命には別条はないという。
気象庁によると、7日は全国34地点で最高気温が35度以上となる猛暑日を記録。大阪府堺市で9月の観測値としては1位となる36・7度を記録したほか、新潟県魚沼市で36・4度、兵庫県豊岡市で36度を観測した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190907-OYT1T50283/