2019参院選をふりかえる(下)――ポピュリズムの危うさ

https://blogos.com/article/393875/

試されているのはリベラル

 そんな既成野党の失速のなかで議席を増やしたのが日本維新の会であり、れいわ新選組だった。
 前者はいわば右からのポピュリズム≠ナあり、後者は左からのポピュリズム≠ナある。
 ノンフィクションライターの石戸諭氏は、

 日本政治に左派ポピュリズム政党が誕生した。7月21日の参院選は日本においても、
欧州で吹き荒れるポピュリズムの風が吹くという結果になった。山本太郎、「れいわ新選組」である。
比例での得票率は4.6%に達し、既成野党への不満の受け皿となり、政党要件を満たした。
大事な点は彼らの主張は、欧米の左派ポピュリズムそのものということだ。

と指摘。

 批評家の東浩紀氏は投開票が進む中のツイートで、右であろうと左であろうとポピュリズムはダメだとし、
れいわ旋風は本質的に危険であり、目のまえのいくつかのよい結果(障害者当選など)に幻惑されて歓迎するとまずいと思っている≠ニ表明した。
 さらに津田大介氏がナビゲーターをつとめるラジオ番組でも、

東:僕としては、れいわ新選組ってかなりポピュリズム的な政党だと思うんです。
つまり、「現実に実現できないかもしれないけど、そうなったらいいな」という口当たりのいい政策を使い、かなり劇場型政治を演出して、
一気に浮動層をかき集めることがポピュリズムだとしたら、今回のれいわ新選組はまさにそうであって、
次回の衆院選にもこの戦略を持って向かうので、今後このポピュリズムにどのように接していくのかをリベラルは試されているところだと思います。