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ニューヨーク市内でネズミの実地調査に踏み込むのは、なかなか勇気のいることだ。
なにしろ、コロンビア大学のアワーバック教授が2014年に行った統計調査によれば、
ニューヨークの地下には少なくとも200万匹のドブネズミがうじゃうじゃ住んでいると推定されている。
しかも、ふつうのドブネズミではない。頭胴長30センチ、体重300グラムを超える巨体に育つ上に、
恐ろしい繁殖力とすばらしい知恵を兼ね備えているという。
新しい物事に対して嫌悪感を示すドブネズミは、毒入りの餌や、人間がしかけた罠にはひっかからない。
40〜50匹の群れで行動し、人目と日の目を徹底的に避け、人間の攻撃をかわしながら160年あまりも生き延びてきた。
ドブネズミが媒介する伝染病を恐れるあまり、ニューヨーク市民はなんとか駆除したいと願っているものの、
有効な手立てがないまま植民地時代から共存を余儀なくされてきた。