最近、関係者でささやかれている言葉が「ギラヴァンツ北九州の悪夢」。北九州市は当時J2だったギラヴァンツのJ1昇格を期待し、 
17年2月に球技専用スタジアムを約100億円かけて整備した。ところがギラヴァンツは16年にJ2で最下位となり、新スタジアムの完成をJ3で迎えることになった。 
この結果、1試合7千人の想定だった平均入場者数は昨年約6千人、今年も約4300人と低迷し、市には年間5500万円の赤字が重くのし掛かっている。 
市は「市民から『J3のチームのためになぜ巨額の予算をつぎ込んだのか』と厳しい声が相次いでいる」と嘆き、 
今年からギラヴァンツへの補助金を6千万円から5千万円に減額した。 

また府は、スタジアム建設費の財源として個人から寄付を募っている。11年には建設を求める48万人の署名が集まったが、今年7月末時点で92人からの430万円にとどまる。 
成績低迷も理由とみられ、府庁内からは「サンガやサポーターにもっと協力してほしい」との声も上がる。 
個人・企業で計20億円の目標に届かない場合、建設費でも税負担が大きくなるためだ。 
府文化スポーツ部の山本敏広理事は「コンサート誘致などで財政への影響を最小限に抑えたい。 
サンガには、J2残留は当然として、早期のJ1昇格や営業努力で観客数増をお願いしたい」と語気を強める。 
J2(22チーム)は下位2チームがJ3に降格する。サンガは17日現在、6勝17敗4分の最下位。 
成績が府民負担の増減に大きく影響するだけに、サポーターだけでなく、府職員も試合結果に一喜一憂する日々が続きそうだ。 

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